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弾丸ツアー再び ② [日常]

車は走るよどこまでも。

樹木の美しさを語るとき
あるいはそれを観に行くとき
紅葉を選ぶか新緑を選ぶかはそれぞれであるが
私は圧倒的に新緑派である。
(単に緑色が好きなだけかもしれない)
かねてより東北(奥入瀬)に行きたいと思っていたが
行くなら新緑の季節にしたいとも思っていた。
幸い機会を得て赴いた奥入瀬は見事に新緑の季節
(幾分新緑と言うには遅めかもしれないが)
滔々と、なんて静けさとは無縁、怒濤の流れと
木々の美しさに感無量だった。

正直、奥入瀬という場所は私が住むところからは
かなり行きづらい。
新幹線北海道まで通じていても
その最寄り駅から奥入瀬までが長い。
今回私が降りた空港からですら車で二時間近くかかるのだ。
それでも行った。
遥か昔、1000ピースのジグソーパズルで作った風景が
本当に現存するのかこの目で確かめたかったから……

空港から二時間、駐車場から1時間近く歩いて
辿りついた奥入瀬渓流の阿修羅の流れはまさにパズルのとおり。
私がパズルを作ったのは四半世紀以上前なのに
寸分変わらぬ豊かな緑と水の流れがそこにあった。

誰もがどこかで見かけたことがあり
「あーあれね」と頷く風景を見に行く旅。
風景に限らず、絵でも、人でも、なんでも
映像ではなく、この目で見る。
「あーあれね」を「これがあれか」に変えるための旅は
ちっぽけな私の人生をほんの少し輝かせる。
生きててよかったなあ……なんて思わせてくれる。

奥入瀬を二時間ほど歩いたあと
レンタカーを駆って八甲田山へ。
六月だというのに雪が残る山肌に
無謀かつ無能な指揮官の下、失われてしまった命を想う。
しばし瞑目のあと、案内所の方の助言に従って青森へ。
実は夕食を弘前でと思っていたのだが、青森のほうが近いとのこと。
弘前城が見たかったためしばらく迷いはしたものの
なんせ私は稀代の端っこ好き(意味不明)
青森は本州の端っこだからやっぱり見ておきたいということで北上。
その時点で、時刻は16時。
これは夕食を取るだけで終了だろうな、と諦めつつ青森市に到着すると
なんとまだ三内丸山遺跡に入れる時間……
(てか……どんだけぶっ飛ばしたのさ、秋川)
これ幸いとだだっぴろい遺跡内をあっちにいったりこっちにいったり
途中で「蛇が出ました」なんて注意書きを見て
それは巨大なのか、それとも毒蛇なのか? そこんとこ詳しく! などと突っ込みつつ
これ以上歩けぬ、と悲鳴を上げる足に従って見学終了。

その後、青森港を見下ろせるビルで夕食。
まだ18時にもなっていない時刻だったため店内は閑散としていて
これまた幸いと、お茶を運んでくれた店員さんにおすすめを確認。
「海鮮丼がよくでますねえ」と東北独特のイントネーションで言われ
素直に注文
陸奥湾を見下ろしながらいただいた新鮮な魚介類たっぷりの海鮮丼は
よくここまできたね~と褒めてくれているような味だった。
惜しむらくは車だったためにお酒が飲めなかったことだけど
車だったからこそ重さを気にせずお酒を買うことが出来たのだからよしとする。

ということで、その後また二時間かけて十和田湖にもどり
宿の露天風呂で汗を流した。
お土産に買ったビールを飲みたいと思う間もなく爆睡。
かくして本州の真ん中あたりから端っこまで移動した1日目終了。
いつもながら実に忙しい旅である。(つづく……たぶん)

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弾丸ツアー再び [日常]

東日本制覇。

本当は違うところに行くはずだった。
とある作品の取材のために、某男子高校生大騒ぎの話を
大車輪で書き上げ、無理やり一泊二日の時間を空けた。
ところひょんなことからその取材の必要がなくなってしまった。
単なる観光として行く手もあるが、それなら別にその地に行くことはない。
なぜならその地は、実は私の父方の本家があるところで
幼少のころからの縁の地だったからだ。
だからこそこの地の話を書きたかったのだが
まあそれは次の機会を待つということで……

書けなかった物語を思いつつの旅はあまりにも辛いし
せっかく開けた日程、無駄にするのも悔しいので旅に出ることにした。
行く先なんて考えるまでもない。
前回の記事でも触れたが、今年の私の目標は東北九州
五年ぐらい住んでいたから冬の東北の厳しさは知っている。
できればちょっと遠慮したいし、東北の新緑は必見。
かくして行き先は東北と決定し、宿やら交通手段の検索開始。
最近は新幹線が便利になったので東北だって楽勝だ!
なんて気軽に考えていたが、やっぱり距離は距離。
一泊二日で回れるところなんてたかがしれている。
うむむ……となっていた私の目に飛び込んできたのは飛行機プラン。
要するに朝一番でばびゅーんと東北に飛び
翌日の最終便で戻ってくる。
宿とレンタカーまでついたプランのお値段は
新幹線を使う場合よりもレンタカー分だけ安い。
新幹線ならどう頑張っても昼過ぎにしか着けないのに
飛行機なら朝の10時には現地入り……
迷うことなく予約ボタンをクリック
ホテル、飛行機、レンタカー、すべての手配が五分で終了。
ああ、旅をするのも本当に楽になったなあ……としばし感動。

ということで、一昨年の出雲に続く飛行機&レンタカーの旅に出発。
目指すは東北、本州の端っこ。
天気予報は雨だけど、なあに私は天下の脳天気、もとい晴女
そんなに心配することもなかろう
とばかりに鼻歌交じりに出かけた先の風景はこちら。

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おや……ここは本州の端っこじゃないのでは?
とお思いの方は大正解。
私が行きたかった場所は、ここ(秋田)から入ったほうが
近いってことらしい。
秋田もちゃんと見たことがない私としては一石二鳥。
ほけほけと喜びつつ車を借りて一路北へ。

自宅の最寄り駅を出発したのは午前7時。
羽田経由で秋田に着いたのは10時5分。
お天気はこんな感じ、晴れ女の面目躍如。
ここから一泊二日の大移動が始まった。(つづく……かなあ)

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理想と現実 [日常]

こんなはずでは……

自由気ままに旅をしたい。
あるいは必要以外の買い物をしたい。
常々そう思っていてもうまくはいかない。

私の今年の目標は
なんとか原稿をやりくりして休みを作り
東北九州のとある場所にいくことである。
そして、物書きとしてなんとか五年生き抜いたご褒美に
ちょっとよさげな腕時計をひとつ買おうとも思っている。

ところがぎっちょんちょん。

原稿をやりくりして時間を空けたらそこに仕事が入ってくる。
もちろん、これは受けた私が悪い。
断固として、一作に三ヶ月は取る、というポリシーを貫けばいいのに
もしかしたらなんとかなるかも……とか思う馬鹿さ加減のおかげで
繰り上げても繰り上げても時間ができない。
そのうちストレスに耐えきれなくなって
えーい、旅に出るぞ! となったとしても
行き先はことごとく取材がらみ……
目指すは東北や九州だというのに
実際に手配するのはそのどちらでもない場所への電車だったりするのだ。

時計にしてもしかり。
先般、某通販サイトでいわゆる『ブランド時計』のバーゲンセールがあった。
それをきっかけに、これがいいかな、あれがいいかな、と物色をはじめ
自分の好みに合う時計を見つけたりもした。
それなのに、ああそれなのに、それなのに
さてさてと思った私の目に飛び込んできたのは
スティックタイプの高性能掃除機
そう、あの、大変賑やかな外国製のあれでござる。
新型がでたせいかどうかはわからないが
一日限りの大特価セールとか銘打たれ
気付いたときには注文確定ボタンをクリックしていた。
大特価でも今私が使っている掃除機より遥かに高価
このうえ時計なんて……とか思ってしまう。

旅も買い物も思い通りにならない。
結局、要望は要望、必要には勝てないのだなと
遠い目になる。
それでもほしかった軽い掃除機が買え
旅に出られる身を喜ぶべきなんだろうけど。



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この体型には理由がある [日常]

なんのこっちゃ……

物書きというのは人に誇れるようなものではなく
一個人としても人に誇れる長所は皆無、あるとしたら
根拠不明の自惚れぐらいだ。
親族家族に迷惑もかかるしので
極力露出しないように心がけている。
というか、そんな暇があったら一行でも書くし
遊ぶなり、休むなりしたい(こっちが主)
なんとかして再来年までスケジュールが埋まっている状況から
脱しないと、人生の楽しみというものと無縁の生活になるし
それではろくなものが書けない。
(そうでなくてもろくなものは書いていないが、そこにつっこまれると
ただちにパソコンをぶっ壊してふて寝しそうなのでご勘弁)

そんなこんなで私を『秋川滝美』と認識して話す人間は
世間にそんなにたくさんはいない。
家族とごくごく一部の友人・知人と出版関係者に限られる。
(ちなみにこれはリアルの話、webを通してならもう少しいらっしゃる)
そしてそんな方々から一番よく受けるのが次の質問だ。

『これ全部、本当に呑んで(食べて)るんですか?』

えーっと……
あなた様は秋川滝美を過剰評価していらっしゃいませんか?
私が、呑みもしない食べもしないものについて
想像のみで書けるほど優れた想像力や描写力を持っているとでも?
そして、この体温が高そうな(実は低い)ぬいぐるみを思わせるような
フレンドリーな体型が霞を食って生じたとでも?

だとしたら、ご期待に添えず申し訳ありません。

不肖、秋川滝美、作品に登場させた酒や料理はすべて飲食しております。
他の方よりもずっとデビューが遅かった上に
中学生のころより家事要員だったおかげで
いわゆる「うちのご飯」を作ってきた時間は長い。
成人してから親になるまでの時間もそれなりにあったので
酒についてもずいぶん呑んできた。
その蓄積を元に、興味が持てそうな酒や料理を探し出すことはある。
だがそれをそのまま筆にのせるなんて業は私には使えない。
酒屋に走り、通販で注文し、かならず一度は我が舌で味わった上で
これなら……とならない限り、文字にすることはないのだ。

毎日毎晩呑んだくれているわけにもいかず、
試さなければならない酒は次々でてくる。
料理ならば、一度作って食べればOKだし、家族だって食べてくれる。
でも酒、特に日本酒はたいてい四合が最低量。
一合二合試し飲みして、そのままに冷蔵庫に突っ込まれたままの酒瓶が
いったい何本あることだろう。
業務用の冷蔵庫を含め、我が家には冷蔵庫が三台あるが
そこから酒が消えれば、どれほどすっきりすることか。
それでもなお、新しい話を書くために新しい酒を注文する。
美味しいかどうかわからない料理を作り続ける。
しかも試飲が先行して、好きなお酒に出会ってもリピートできない。
そんな生活が五年ぐらい続いているのである。

おかげさまで、もともとフレンドリーだった私の体型はさらに膨張。
せっせとプールで水中移動を繰り返しても
腹囲は某名前も書けないレジャーランドに生息する
黄色い熊さんとタメをはれるほどのサイズなのだ。
空気を吸っても太るなんて嘘ですからね!
人間は食べたから太るんです!
と自分にいいきかせても、『でもこれ仕事だから』と言い返す秋川滝美。
まったくね、どうしようもない。

というわけで、よくある質問への答え。

全部呑んで、全部食ってこそこの体型です。
食材の分量が詳細に書けず、ときおりとんでもない間違いをしでかすのは
真性すっとこどっこいだからです。
加えて料理を作る基本が『目分量』でまともに計量機器を使ってないせいでもあります。
(ついでにお酒については、蔵元さんが目指すイメージとコンセプトを
守ろうと努めた結果です)
もちろん、基本的に秋川が味覚音痴である可能性も否めませんが
資料だけを頼りに書けるほどすごい筆はありません。

以上、デブの言い訳。
そろそろ、自分の楽しみとしての食を取り戻したいなあ……



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救いの人間ドック [日常]

全面パスより遥かにマシ。

メンタルがお子様と言われればそれまでだが
私は食品以外の嚥下が大変へたくそだ。
というよりも、絶望的に出来ない。
薬は粉、錠剤の如何を問わずオブラートに包まないと飲めないし
ドリンクタイプはまず飲めない。
薬っぽい、という意味で野菜ジュースもいまひとつだし
青汁なんてもってのほか(これはちょっと意味合いが違う?)
そんな私なので胃腸の検査は二の足どころか八とか九の足を踏む。

過去に二度、胃カメラを飲んだが
一度はアニサキスに進入された疑いがありやむを得ず
二度目は胃痛を起こして駆け込んだ病院で悪魔のように検査好きな
医師(イケメン)に拉致されて……
どちらも胃カメラか清水の舞台から飛ぶか、と問われれば
鉄板で清水ダイブを選ぶ心境だった。
バリウムに至っては、未だかつて飲んだことはない。

こんな具合なので、健康診断は特定健診がせいぜい
人間ドックは不可能だと思っていた。
なにせ、人間ドックは胃カメラもしくはバリウム必須だったし……

ところが、先日誕生日を迎えるに当たり、自分の年齢とじっくり向き合った結果
「やっぱり検査とか受けないとやばいよねえ……」
という気持ちになってしまった。
(まあ、具合の悪いカ所がふたつみっつあるせいもある)
昨冬、これまた医師に叱られて(悪魔の検査好きとは別人、でもイケメン)
特定健診というのを受けたが、これでは網羅できない場所が多すぎる。
特に女性器官については全面的にアウト、年齢的に危険は日々高まる。
ちょっと見てみるか……と目の前のお利口さんな箱に訊いてみた結果
『胃カメラ、バリウムが苦手な方向けのレディースドック』なるもの発見。

なんという秋川仕様! と大喜びで詳細熟読してみたら
『胃カメラ、バリウム』の代わりにABC検査をおこなうらしい。
ABC検査というのは、要するにピロリ菌の有無と胃の萎縮状態のみを調べる血液検査。
麻酔薬、ガス抑え、バリウム、カメラ含めてとにかく口から何も突っ込まない。
ただただ血を抜くだけである。

よっしゃ、任せろ。経口投与は苦手だが、血液検査は大得意。
不肖秋川、新人ナースばっちこいの極太血管保持者なのだ。
人間ドックは受けた方がいい、でも胃カメラ、バリウムは……
とここ十年以上、うだうだしていた私にとってこれ以上の朗報はない。
勢いに任せて受診を決定し、その場でweb予約を済ませた。
(まあ便利な世の中ですこと!)

もちろん、胃の検査はカメラあるいはレントゲンのほうがいい。
そんなことは百も承知だ。
でも、それが苦手なために、その他の検査項目を全部パスするぐらいなら
胃関係の検査精度が半分になったとしても(いや、詳しくは知らない)
この抜け道ありの人間ドックを受けるべきだろう。
惜しむらくは、胃カメラかバリウムが入っていないと健康保険組合の補助がおりず
全額自己負担となりそうなこと。
でもまあ、どこかが痛くなるたびに『重大疾病?』とおびえるよりは
さくっと調べてもらったほうがいい。
万病の元といわれるストレスがてんこ盛りの身だしねえ……

ということで、人生初の人間ドック。
がんばれまけるな秋川滝美! なのである。




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復帰宣言&刊行予告 [日常]

いかんなあ……

一月から始まった入試騒動のせいで
見事なほどに執筆が滞っている。
幸い、この展開を見越して余裕のあるスケジュールを組んでいたので
うおおーー! 一日三万字書かなければ〆切に間に合わん!!
なんてことにはなっていない。
それどころか、本来夏に書こうとしていた原稿を前倒しできるぐらい
のんびりゆったりスケジュールになっている。

にもかかわらず、この不安というか焦燥感はなんだろう。
二月末に居酒屋話の次巻原稿をUPしてからおよそ一ヶ月
校正、改稿作業は入ってきているものの、執筆自体をしていない。
新しい物語を一行も紡がずに一ヶ月が過ぎたなんてデビュー以来初めてのことだ。
脳内で蹲る登場人物たちを「とっとと動け!」と蹴飛ばすこともなく
本筋から遠く離れて駆けていく奴らを無理やり呼び戻すこともなく
あまつさえ、家事に勤しむこともなく……
正直、そんな生活はとても楽だ。
いつもならあまりにも遠くてパス、ですませる彼岸の墓参りとかにも
ほいほい出かけていける。
でも、そんな生活が一ヶ月近くなると
このまま書けなくなるのでは……と怯え始める。
つくづく小心者だと呆れ果てるが、物体の運動を維持するエネルギーよりも
止まっている物体を動かすエネルギーのほうが大きそうだ。
(物理は赤点なので定かじゃない)
そろそろちゃんと書かねば……と思った矢先に
通販サイトから流れてくる予約情報……

うわ! これもう予約開始してるんだ!!

いかんいかんいかん、ストックがなくなる! 書かねば!!!

ということで、秋川、四月一日(微妙に甘いな)より物書き復帰。
怠け癖は成層圏の彼方にぶん投げ、毎日きっちり執筆することを誓います!

ちなみに予約が開始されているのは百貨店話、
どちらさまもよろしくお願いいたします。



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刊行予告

  『幸腹な百貨店 デパ地下おにぎり騒動』(講談社) 5月11日刊行


   バブル世代のおっさんデパートマンが、地下に人気おにぎり店を誘致せんと
   頑張る話です。
   お? と思われた方は、ぜひぜひ各通販サイトをチェックしてやってくださいませ!


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遊びと仕事と [日常]

うまくバランスが取れればいいのにね。

下の子の受験は上出来に終わったけれど
それ以外がすべて上手くいっているかと言えばそうでもない。
ま、世の中色々ありますなーと苦笑いしながら
とりあえず命の洗濯と、旅に出た。

とはいってもいつかのような気ままなひとり旅ではなく
もうひとり腰(あるいは脛?)にくっつけての道中。
しかもあきらめ悪く、パソコンを抱えての大移動。
我ながら、いずれは椎名誠先生になれるのではないか?(スタイルだけね!)
と思うぐらい、あっちこっちで仕事をしていた。
楽しみきれない自分を哀れみつつ、それでも仕事が片付いて
よかったと思っているのだから処置なし。

にしても、変な移動だった……
当地→北陸東海→近畿→当地。
しかも北陸から東海へのルートは高山線経由で
雪深き飛騨高山を呆然と眺めながら通過。
いっそ白川郷にも足を伸ばせばよかった……。
(いや、行きませんけどね、寒いし)

半分は取材旅行だったので当初は北陸と東海で
とどめるつもりだった。
でも、とっとと受験を終わらせた下の子が無類の京都好きで
「京都、京都、京都ーーーーー!」と大騒ぎ
やむなく一泊延ばして京都にも立ち寄った、という次第。
おかげさまで、四泊五日の大旅行となってしまった。

ますのすしを爆買いし、かまぼこと日本酒をむんずと掴み
朝食ビュッフェは和、洋二回り。
京都ラーメンもおばんざいもぬかりなくいただき
毎日毎日、パフェ、パフェ、ケーキ、わらび餅にパフェ、の繰り返し
お土産はお菓子に漬け物、佃煮、酒、酒、酒……
ものの見事に体重増。
結局、ストレスがあってもなくても秋川は太るのだと実感した。

でもまあ、旅は楽しかったし、途中で夫にも会えたし
雨にも雪にも降り込められなかった。
問題は、母+18歳ということで、時節柄受験生親子と看做されたらしく
どこのホテル(&店)でも『お飲み物は?』と訊ねられなかったこと。
実際、どこもかしこも受験生親子だったから仕方ないけど
やっぱりちょっと、いや、かなり残念だった。
だったら、自分で注文しろよ! と思うけれど、保護責任のある子ども
連れていることに間違いはない、周りに受験生にも配慮と断念。
お酒はお土産で楽しむことと相成った。

というわけで、珍道中終了。
子どもとふたりで旅をするのもこれが最後かなーなんて
ちょっとしんみりしている。
とはいえ、我が子はふたりとも放置上等の大学生。
かくなる上は、ひとりであっちこっち行きまくってやろう
お酒も一杯飲んでやるーーー! なんて拳を握って吠えていたら
某社編集担当様からメール。

『そろそろ次巻打ち合わせを……』

う……?

某居酒屋話の次巻原稿は上げた、おっさん奮闘記の校正も戻した。
しかも校正は、たった今通りすがりの宅配便に渡したところ
そのタイミングでこのメール……さすがは幻術使い(←大間違い)
ははは……まあ、遊んでばっかりは許されないってことね
せっかく不良母ちゃんまっしぐら! と思ったのに無念無念。

などと乾いた笑いを上げつつ、パソコンを開く。
さて……男子校の腹減り君たち、今度は何をしでかすやら……









何も手につかない [日常]

三年前のほうがまだマシだった……

高校と大学のダブル受験+夫の赴任準備
これ以上に過酷な状況はないだろう……
そんなことを思っていた三年前の私に中指を立てたくなる。
今年の我が家には受験生がいる。
あらゆる意味で(本当にあらゆる意味で!)
受験資格を得られるかどうか怪しかった我が子。
とんでもない裏技でなんとか受験に漕ぎ着けた。
とはいえ……受験できると合格できるはまったく違い
我が子の戦況は目を覆うばかり。
これはもう予測の範囲内で、本番は来年だと腹をくくってはいた。

だがしかし……
実際に受験期に突入してしまえば
なんとかなってほしい、なるのではないか?
と思ってしまうのが親の浅はかさ。
全身全霊の力を投入し、当地の大雪を回避させたまではいいが
それで力尽きた母は、我が子の武運を祈る余力なし。
かくして我が子は実力どおりの得点状況。
ということは、どちらの学校もお呼びじゃない~ってことで
これから始まる一般入試に向けての努力が必須。

それなのにああそれなのにそれなのに。
我が子は本日も通常営業。
(要するにエンジンはかかっていない状態)
そんな我が子が気になって気になって
何が出来るわけでもないのに私は仕事が手につかない。

三年前はできないできないと言いながらも
もうちょっと書いていた記憶がある(気のせいかもしれない)
だが今回は本当に無理だ。
息子の中学から始まって幾度かの受験を通り過ぎてきたけれど
今回は心配しなければならない要素が予想外すぎて
経験値が役に立たない。
(おまけに上の子が留年危機に陥っているし!!)
ただただため息をつくばかりの日々、原稿はちっとも進まない。

まったく弱いよなあ……秋川。
なんて我が身を嗤いながら、本日届く予定の校正ゲラを待っている。
作業なら出来る、出来るはずだと信じて……



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あけてしまっておめでとうございました。 [日常]

正月はいずこ……

またしても大掃除に着手できず、年越し感皆無の秋川ですが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
いや、大掃除はしようと思ったのだ。
去年もなんやかんやでパスしてしまったから
今年こそちゃんとやろう、さもないとどえらいことになる……と。
ところが、どういうわけか今年は巡り合わせが最悪で
進行中の仕事がすべて手元に集まった状態で年を越すことに……

具体的にどういうことかというと
年の瀬ぎりぎりに校正原稿が届いたり
ちょっとした書き物の〆切を勝手に年内と決めていたり(自業自得)
余裕で書き上げたはずの原稿の改稿指示が異様に早かったり……
私としては、今年の仕事は12月20日まで、以後は主婦に専念!
と思っていたのだが、そのすべてが瓦解してしまった。
もちろん、どの版元も『作業は年明けで~』と仰ってくださったのだが
私の性格上、やるべきことがあるのに休むことは不可能。
したがって、21日以降も秋川続行、主婦復帰叶わず、となってしまった。

おまけに、12月の中頃、突然ガスコンロ昇天。
一切着火しなくなってしまった。
このコンロ、すでに14年使っていたからそろそろなあーとは
思っていたのだが、どうにもこうにもタイミングが悪い。
それでもガスコンロなしでの年越しはあまりにも無謀。
(というか、生活自体が成り立たない)
あわててガス屋さんに連絡して、これまた怪しい給湯器共々交換。
さらに、コンロ交換が終わった翌日、同じく14年もののオーブンレンジ昇天。
壊れたレンジを車に突っ込んで、新品を買いに走ることになった。
おかげさまで、コンロまわり、レンジとも新品で掃除の必要はなく
コンロがきれいならまあいっか……とすべての掃除を放棄……
頭上の換気扇は見ないことにして、年を越した。
いや、見ないことにするも何も、実際見ている暇など皆無だったのだ。

校正作業をしながら黒豆を煮、栗きんとんの芋を漉しながら小話を考え
ブリ照り焼きをグリルに突っ込んで改稿作業……
もはや、どこで秋川を片付けていいのかわからない状態。
わっせわっせとおせちを詰め、おおSMAPがいないジャニーズカウントダウン!
とか驚いて(今更?)いる間に年が明け、詰めたおせちをつついている間に正月終了。
この間に、ちょっとした用で二回ほど郷里と当地を往復もしたのだから
私ってどんな働き者よ!!!!!
である。

ということで、例年にもましてどっっったばっっったな年越し。
来年、来年こそはのんびりしたお正月を~!!!
(てか、真面目に掃除しないと家があ……/涙)
と思いながら……もしかしたらやっぱり無理かも……
と今から諦めている。

こんな私ですが、皆様、本年もよろしくお願いいたします。

ちなみに年末に片付けたものは2、5月ぐらいに刊行予定。
今年の刊行はあと2冊と文庫が何冊か……という感じです。
詳細、決まり次第ご連絡いたしますのでこちらもどうぞよろしく~



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病院で風邪を引く [日常]

病院に行って病気になるとは。

いわゆる『特定健康診査』という奴を受けてみようと思った。
なにを隠そう秋川、歯医者が呆れかえるほどの反射の持ち主。
喉の奥になにかを入れられると嘔吐きまくりむせまくりで
毎度毎度、ドクター大奮闘。
型取りのための樹脂(?)を固めに練って短時間で終わるようにしたり
隣りにはりついて、『はい、秋川さん、鼻から息をして~』
『あと一分ですよ~』なんて励ましまくったり、それはそれは大変。
そんな私にとって、バリウムを飲むなんて自殺に等しい暴挙。
それぐらいなら胃カメラの方がマシだ! と胃腸科に突撃するほどなのだ。
従って、一般的な健康診断というものは十年以上受けておらず
先般、とうとうかかりつけ医に叱られた。
というか、コレステロール等の血液検査は特定健康診査に含まれるから
それを使えばただでできますよ~とアナウンスされたのだ。
要するに、朝飯抜いて受診券をもってきやがれ、ということである。

そんなわけで、特定健診のために病院に出かけた私が見たのは
患者で溢れかえる朝の待合室だった……orz
普段なら午前中に医者になんて行かない。
混み合っているのはわかっているし、朝から病院に来るのは
待合室を社交の場にしている一部お年寄りと
仕事を休んでまで病院に来なければならないほどの重篤患者。
つまり、待合室はまごうことなき風邪引きさんでいっぱいだったのだ。

うわあ……やばい……

そうは思いましたよ。
あわててマスクだってしたし、呼吸すら浅く、回数だって控えた。
でも、そんなもので対抗できるような状態じゃなかったんですねえ……
身長、体重血圧、内診、問診、採血……
それらをご機嫌良くこなし、帰宅してから二日後
夕方から寒気を感じ、あれよあれよという間に体温計は38度を超えた。
インフルエンザでもないのにこんな高熱が出せるなんて
さすが半年以上ジムに通って体力を付けただけのことはある……

じゃ、ねえよ!!

どうするんだ、仕事は~!!!

思わず冷や汗がたらり、たらり、それでも熱は一向に下がらない。
これはもう仕方がない、出来ぬものは出来ぬと諦めて闘病生活突入。
あいにくその翌日は休診日で病院にも行けず
これがインフルエンザだったらタミフルの有効期限も切れて大変だなー
とは思ったけれど、あのインフルエンザ特有の節々の痛さはなく
どう考えてもただの風邪
その証拠に、翌朝には37度台まで熱は下がっていた。

だがしかし、そこからが長かった。

熱が下がった代わりに頭痛が起き、頭痛が去ったと思えばすごい咳。
そういえば、病院に『呼吸は大丈夫か?』と心配になるほどすごい咳の人がいたが
それとまったく同じ症状。
ううむ……私がもらったのはあの人の風邪か! と恨んでみても時既に遅すぎ。
丸一週間経った今でも、けふけふけほけほげふんげふんのごほんごほん、なのだ。

それでも具合が悪いから仕事が出来ぬ、とは言えないのが物書きの辛さ。
書けない物書きは、ただの社会不適合者だ。
電話は無理でもメールや原稿は打てる。
というわけで、細々と仕事は続けるもペースは落ちまくり……
遅れに遅れた原稿、年末までに上がるかな? と頭を抱えている。

どちら様も、健康診断受診のタイミングにはお気を付けあれ。
くれぐれも、期限が切れそうだからといって風邪大流行のシーズンに
朝っぱらから病院に行くことになりませんように……



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