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舞台『放課後の厨房男子』続編決定御礼 [小説のこと]

そこに連れて行ってくれる方々に深礼。

昨秋、舞台化された拙作『放課後の厨房男子』は
お陰様で大入り袋が出るほどの活況、
博品館劇場の当日券行列記録更新という快挙を成し遂げた。
出演者、スタッフはもちろん大喜び、腐れ原作者は狂喜乱舞だった。
それでも、再演、続編となると話はそう簡単ではない。
それは千秋楽を迎える前からわかっていた。

実は、千穐楽の前日制作サイドの方々と話す機会に恵まれた。
その場には出演者の皆様もいて、千穐楽を前に再会への意気を高めていた。
言うまでもなく、再演、続編への期待だ。
「絶対またやろう」「また会いましょう」という言葉が飛び交うたびに
みんなが制作サイドの方々を見る。
「再演、お願いしますよ-」と明に暗に語る中、彼らは困った様な顔で笑っていた。

これは難しいかもしれないなあ……

正直、そんなふうに感じた。
もちろん、彼らは『なんとか再演できるようにがんばっていきます』とは
言ってくれた、それでもなお、できない可能性の方が高いと思ってしまったのだ。

千秋楽を迎えたあと、しばらくして彼らにお目にかかる機会があった。
そのときも、『頑張っています』と仰っていただいたけれど
私はあまり信じていなかった。
なにより……出演してくださった方々があまりにも忙しすぎて
来年のスケジュールが押さえられないのではないか、と不安だった。
「会いに行けるアイドル」であるふぉ~ゆ~君たちは、舞台に上がりっぱなし。
それどころか、テレビでもちょくちょく目にするようになってきた。
きっと彼らのこれまでの努力と人柄の良さが、ようやく時代を捕まえたのだろう。
よかったねえ、と思う反面、辛い気持ちが溢れた。

遠くに行っちゃうなあ……厨房男子、難しいかもなあ……

一度だけでも演じてもらえてよかった、と『思い出箱』にしまおうとしたとき
『厨房男子』シリーズを担当してくださった編集者さんから連絡があった。

明日、ニッポン放送さんが来社されます、きっと再演の話でしょうと……

翌日私は、打ち合わせが終わり次第連絡するという言葉を信じ、ひたすら待っていた。
そしてメールで届いたのが、『放課後の厨房男子2』という
明らかに続編とわかる企画書。
再演ならいろいろ再利用できて助か……(以下自粛)
という大人の事情をぶっ飛ばしての続編作成。
大丈夫なのか、本当に! とひやひやどきどきしているところに
さらに聞かされた『リターンマッチは恋の味』なるサブタイトル。
おい待て、恋されるのはいったい誰なんだ、
うらやましいからちょっと代われ、と叫びそうになった。

いや、おおむねはわかってますよ。
これでも私、原作者ですから。
でも、原作が良い意味で行方不明になるのが舞台版厨房男子だから
思いもよらぬ脚本が届く可能性は高い。
しかも、脚本があるからといって、思惑どおりに演じるとは限らないのが
あのカンパニーなのである。
でもいいの、やりたいようにやってください
とにかくまた彼らが演じてくれるなら、余は満足じゃ。

そんな気持ちで企画書を捲った私の目に飛び込んできたのはこんな一文。

『年をまたいでも日々届く続編公演待望の声にお応えし
さらなる盛り上がりをつくってまいりたく存じます』

ありがとう、末那高包丁部&舞踏部&顧問教諭の熱いファンの皆様!

結局、なにかを動かすのは、真にそれを望む人の声だ。
しかも、どちらかというと送る側ではなく受け取る側の声。
あの舞台を見てくださった人、見られなくて悔しいと思ってくださった人
おひとりおひとりが、生の声を制作サイドに届けてくれた。
終演直後のみならず、ずっと、ずっと……
その効果は、何気なく要望を送ってくださった方が思うより
百倍も千倍も大きかった。
だからこその続編決定だと私は思っている。

ほんとうにありがとう……また舞台の上の彼らが見られる。
他の作品も拝見してはいるけれど、やはり自作は特別。
そんな機会を二度もいただけたことに、感謝することしきりである。
(しかも今回は、博品館と日経ホールに大阪のIMPホールを加えての三会場。
こちらからも伺いたい、という願いまで叶えていただけ、秋川感涙)

そして、演者&スタッフの皆さん。
ぎっちぎちのスケジュールの中、続編の話を快諾してくれてありがとう。
できれば転校生は出したくなかった。
新しい子を受け入れるのはぜんぜんありだけど、誰もいなくならないで。
そんな我が儘な期待にしっかり応えてくれてありがとう。
もちろん、続編を決めてくれたニッポン放送さんもありがとう。
もうね、どっちにも足を向けて寝られない。
かくなる上は立ったまま寝るしかねえ! という感じ。

立ったままは大変寝づらく、もぞもぞ起き出した私は
週末の有楽町に参上し、フライヤー(配布用広告)をゲットした。
この素敵な笑顔を手元に置きたいと思われた方は
『ニッポン放送社屋』あるいは『博品館劇場』へGO!
おひとりさま三枚まで持ち帰れるそうですので
愛玩用、布教用、永久保存用とご活用ください。
ちなみに、土日は『ニッポン放送』はしまっておりますので
くれぐれもお気をつけください。

駅から三分のニッポン放送に入れず、博品館まで遠征した秋川からは以上です。
(ちなみに腐っても原作者、言えばもらえるのは百も承知だけれど、
待ちきれなかった&暇だっただけなのであしからず)

フライヤー.JPG





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厨房男子にまんまとハマったふぉ~ゆ~担より

こんばんは。
こんな時間にコメントすることをお許しくだい。
素敵な素敵なブログ記事を読んで思わず涙が溢れました。こんなに嬉しい、優しい言葉が綴られているなんて…!
ふぉ~ゆ~が舞台をやるからと書店に行く度に『放課後の厨房男子』の本を探し、やっとのことで見つけたら家に帰る時間も惜しくなりカフェに滑り込んで一気に読みました。
あんなに一気に読むのは本当に久しぶりで、ページをめくる度にこんなに面白くて青春真っ只中で爽やかな作品をふぉ~ゆ~が演じるのか…と思うとついつい頭の中で登場人物とキャストを重ね合わせて読んでしまい、原作が大好きになりました。
実際博品館に行ってみるとギュッと心臓を捕まれるような切ない原作のシーンが全部笑いに変わっていて「あの青春らしい胸の痛みを返せ!」と思いながら爽快な気持ちで劇場から出るのがとても楽しい昨秋でした。
そんな素敵な作品が、原作まで大好きになった作品が続編で帰ってくるのはとても嬉しくて…!
作者の秋川さんがこんな気持ちで続編を喜んでくださってるだなんて!
原作が良い意味で行方不明のくだりは深夜にも関わらず声を出して笑ってしまうほどにおかしくて思わずうなずいてしまいました。
あぁ、また個性が大渋滞した末那高の日常を観に行けるのか、と思うと今からワクワクしています。しかも大好きな進路篇(文庫本では野獣飯篇…からのお話ですよね?)だなんて…!あの大好きな胸を締め付ける青春のくだりも全部笑いになるんだろうなと思わずにやけてしまいますが、今から今秋が楽しみで仕方ありません。
原作者の秋川先生がこれだけ素敵なブログを書いてくださるからお礼を伝えたくて…!
放課後の厨房男子大好きな作品になりました!
これからも何度となく読み返します。
懐の深い秋川先生も大好きです。
これからもよろしくお願いします…!

まとまりのない文章を長々と失礼しました。
by 厨房男子にまんまとハマったふぉ~ゆ~担より (2019-07-02 00:33) 

自称舞踏部のマネージャー(という名のストーカー)

舞踏部のおっかけをしている者です。
初演の際、秋川さんのブログを拝見させていただきました。
原作も読ませていただきましたが、舞台版はアレンジされている部分もたくさんあるなと感じました。ですが、原作の秋川さんが舞台を楽しんでいらっしゃることが、すごく嬉しかったです。
キャスト、ファン、関わった方々、そして秋川さんが舞台版も愛してくださっているからこそ叶った続編だと思います。
もちろん秋川さんは見てくださると思っていますし、私も前作以上に楽しみにしております。
メインキャストもアンサンブルキャストも、誰一人欠けることなく厨房男子の舞台でまた再会できるといいなぁと、とても楽しみにしています。
ぜひまた感想のブログを書いていただけると、出演者のファンとしてもとても嬉しいです♪
ぜひよろしくお願いします!
by 自称舞踏部のマネージャー(という名のストーカー) (2019-07-02 20:53) 

秋川滝美

厨房男子にまんまとハマったふぉ~ゆ~担さん

熱いコメントをありがとうございます。
ぎゅっと胸を掴まれるようなシーンが原作にあったかしら? と
思わず首を傾げてしまいましたが、会場を笑いの渦に巻き込んだのが
ことごとく『舞台オリジナル』で、原作者としては悔しいやら落ち込むやら。
かくなる上は、全肯定でいい人ぶるしかない! という結論に……
まあそれは冗談ですが、楽しい舞台になって良かったと思っています。
続編も相当楽しそうですので、ご期待くださいませ!

自称舞踏部のマネージャー(という名のストーカー)さん

実は私もストーカー気味です。しかも原作者では無碍にも出来ず
さぞや皆さんお困りでしょう。
なんて言いつつも反省する気はさらさらなく、続編ではより一層
つきまとってしまおうかと……(←大迷惑)
まあそれは冗談ですが、私もできれば参上したいと思っていますので
一緒に楽しみましょうね!

by 秋川滝美 (2019-07-22 12:34) 

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